こんにちは。スタッフ中村です。
後編はデンマーク国立銀行と王立図書館をご紹介します。
デンマーク国立銀行
1971年 デザイン:アルネ・ヤコブセン
大理石の厳格な雰囲気と、内部のスリットから差し込む光のラインが相まった美しい空間。高さ20mある吹き抜けは見るものを圧倒します。竣工前にヤコブセンが逝去したため、自身で完成を見ることは叶いませんでした。ヤコブセンの代表作でもあり遺作でもあります。
デンマーク王立図書館
旧館 1906年 デザイン:ハンス・ヨルゲン・ホルム
新館 1999年 デザイン:シュミット・ハマー・ラッセン
別名「ブラックダイアモンド」と呼ばれている新館。外壁は黒い大理石で覆われていることからその名が付きました。
驚くのはその内観。外からのイメージとは対照的に、とても明るく開放的な空間は広がっています。
旧館。新館とつながっているので、その雰囲気の違いにも圧倒されます。
特別に書庫も見せて頂きました。貴重な所蔵品も多く、歴史的重要性も認められユネスコの記憶遺産(世界の記憶)にも認定されたほど。
ちょっとマニアックですが、旧館と新館の境目。わかりづらいですが、こんな感じで納まっています。
1Fのカフェには当たり前のようにセブンチェアが。
近年、デンマークでも新しい商業施設やビルなどの建設が進んでいます。国策により景観を壊すようなデザインの建物は禁止され、そのこともあり古きよきものと最先端のものが違和感なく街に溶け込んでいます。
それは建物だけではなく、インテリアも同様。
気候・風土の関係もあり、家で過ごす時間が長い北欧の人々は、車やブランド品にお金を使うのではく、毎日の暮らしに欠かせない家具や食器などにこだわります。上質なものを長く使い、それを子や孫に受け継いで、また自分たちでも買い足して・・・・
ヴィンテージと新しいものを上手にミックスしたインテリアは、そういう暮らしのサイクルの中で育まれてきた感性から作られるのでしょうね。