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ワーキングチェア徹底解剖!【モダスチェア編】

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ワーキングチェア徹底解剖!スタッフが実際に座ってみて感じたこと、その他に特徴やポイントなどを交えながら解剖していきます。
今回はモダスチェア編です。

スタッフ中村 : 男性 身長176cm 体重66kg
座るチェア : モダス ミドルバックアームチェア

そもそも、モダスチェアってどんなチェア?

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シンプルで美しいデザインライン。ワイングラスをモチーフにデザインされたモダスチェアは、見た目だけでなく、ウィルクハーンが長年培ってきた技術が詰まったワーキングチェアです。
「座ること」に関して、よりシンプルに、より健康的に。
じっくり解剖していきましょう!

解剖前の予備知識 「バウハウス」とは?

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ウィルクハーンを語る上で外せないのが「バウハウス」です。
バウハウスとは、1919年にドイツ・ヴァイマルで設立されたデザイン・美術・建築などに関する総合的な教育機関(学校)です。ワルター・グロピウスが初代校長を務め、バルセロナチェアのデザインで有名な建築家ミース・ファン・デル・ローエやマルセル・ブロイヤーらも教壇に立ちました。
「形態は機能に従う」という理念のもと、機能主義・合理主義という考え方の教育で現在のモダンデザインの礎を築きました。
あらゆるものを規格化・数値化・計量化し、機能的で無駄な装飾を無くしたデザイン。これこそがインダストリアル・デザインのみならず、さまざまな芸術分野やカルチャーに世界的な影響を与えてきたドイツデザインの思想なのです。

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1933年ナチスにより閉鎖に追い込まれてしまいましたが、現在でも巨匠と呼ばれる多くのデザイナー達を輩出。その後もバウハウスという一つの思想として、現在でも多大な影響を与え続けています。

ウィルクハーンという企業

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1907年、北ドイツのハノーバー近郊にある小さな街・アインベックハウゼンで、親戚関係にあった二人の若い木工職人が開いた椅子の工房から歴史は始まります。
終戦後、有名デザイナー達と共に余計な装飾のない新しいスタイル、新たな素材が可能にする造形の実験的なフォルムの椅子を数多く生み出していきます。パートナーシップを組んだのが、バウハウスの理念を受け継いだ後継校として開校したウルム造形大学。その中の一人に、先にも書いたバウハウスの最後の学長ミース・ファン・デル・ローエに学んだヘルベルト・ヒルヒェなども居ました。バウハウスのモダニズムがウィルクハーンに浸透していきます。
1960年代頃から巨大なビル建築が盛んになって、オフィス家具需要が拡大。着座時の疲労軽減と健康に資する製品開発のため、徹底したエルゴノミクスの研究を行い、その成果をデザインに取り入れていきます。
1971年には背と座が連携して動くオートシンクロ機構を世界で初めて搭載した名作チェア「FS-LINE」を発表。現在、世に出回っているワーキングチェアの基礎を創り上げました。
長い伝統と堅実なクラフトマンシップに支えられ、ウィルクハーンは美しさと機能性を兼ね備えた、優れたデザインの製品を世に送り続けています。

最先端エコロジー企業です

迷いが生じたら、目先の利益より環境保護を優先する」 -1989年当時の代表フリッツ・ハーネの環境宣言より-
1950年代半ばから「デザインの最終目的は、製品寿命を伸ばし、資源の浪費を最小限にすることにある」という原則に即したものづくりを行ってきました。原料調達・加工、製品開発、生産工程、そして輸送やサービス、建物に至るまで、環境負荷を最小にすることを徹底しました。

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菜の花畑に囲まれた縫製・椅子張り工場であるパビリオン。この菜の花畑からとれるオイルを使って機械を動かしています。
自然光を有効利用するため特別なガラスが張られた工場は、化学物質を可能な限り排気するベンチレーション・システムを取り入れています。
さらに温暖化防止と雨水を貯蔵するための緑化された屋根が備わっており、まさにエコロジー建築のお手本となっています。

ダイナミック シッティング

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モダスを語る前にお伝えしておかなければならないのが、同じウィルクハーン社が1980年に発表したモデル【FS-LINE(FS-ライン)】。
座る時における脊椎、筋肉、血液循環などの生態的欲求は「動き」に集約されます。
難しく書きましたが、「じっと座っていると動きたくなる」ということです。
この問題を解決するためにウィルクハーンが提唱したのが「dynamic sitting(ダイナミック シッティング)」。
動きに合わせて自動的に正しくアジャストし、自然な動きを促してくれる研究から開発されたのが、世界初のエルゴノミックチェア【FS-LINE】です。
そしてそのノウハウをさらに進化させたのが、モダスなのです!

背と座が連動

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オート シンクロ アジャストメント機構により、もたれた際でも膝が上がることなくスムーズなリクライニングが行えます。
長く座っていると身体は固まってしまうもの。動きたくなるもの。みなさんも長時間座っていると、背もたれに身体を預けて「う~~~ん」と背中を伸ばしますよね?
そんな時でもしっかりと身体をサポートしてくれます。
ちなみに、リクライニング機構には車のサスペンションに使われているトーションバーを採用。
ねじれ力(トルク)をチェアに取り入れたのは、モダスが世界初です。

反発力

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リクライニングを柔らかくしずぎると、もたれた際、姿勢を保とうと身体によけいな力が入ってしまいます。私は普段、リクライニングの硬さを「若干硬め」に設定しています。そうすることで、背もたれに身体を預けた際にも反発力が強めに働き、グッと背中と腰を押してくれます。結果、もたれた状態でも、もたれる力と反発力の絶妙な関係が生まれ、理想的な姿勢で座ることができるのです。

元々前傾

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PC作業などデスクワークをする際、前のめりになりますよね?
モダスは元々、前に4度傾いています。つまり、身体に負担をかけることなく前のめりのポジションがとれてしまうのです。
それだけではなく、前傾しているということは大腿部(ふともも)の裏を圧迫することなく、自然と背筋も伸び、胸を張った状態になるため身体に酸素が行き渡りやすい。
そう、眠くならず(なりにくい?)、脳への酸素供給も増えるので良いアイディアもバンバンでてくるかも!?

操作性

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モダスには操作レバーが2つしかありません。座面の昇降機能、リクライニングのロック機能。あとはリクライニングの硬さを調節するグリップが座面の裏に付いているのみ。余分な機能は全てデザインにより解決しています。

形態は機能に従う

img_8995湾曲したフレームと背もたれが腰椎をサポートし、背骨がキレイなS字カーブを描く理想な着座姿勢へと促してくれます。その機能をデザインで満たすとともに、背もたれはワイングラスを元にデザインされています。

img_9012もたれた際に肩甲骨をサポートしてくれる役割と共に、チェアを出し入れする際のつかみ部分としても一役買っているこの部分。
取って付けた感じではなく、機能を持たせたデザインになっています。

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横から見たデザインも美しい・・・・ラインが細いんですよね。曲線ですが直線に見せている。そう、ミニマルなんです。ゴツさがないんです。バランスが良いんです。欧州車です。そりゃドイツなので欧州ですが・・・・

冒頭書きましたが、これがバウハウスの流れを組むドイツデザインの真骨頂!ですね。

キャスターについて

ハードタイプ(カーペット床用)、ソフトタイプ(フローリング・石床用)は当たり前の様にお選び頂けます。またウィルクハーンのキャスターにはこんな機能が。
座っていない時は軽くブレーキがかかっており、座ると荷重で解除され滑りやすくなるんです!*ドイツ工業規格DIN EN 12529
ご自宅でもオフィスなどでも、人が座っていないチェアは結構危険です。何かの拍子にぶつかってチェアが滑ってしまい、、、あ”!!ってことになりかねません・・・・安全面でもしっかりと配慮されています。

バリエーション

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モダスの魅力に一つ。それはこのバリエーションの豊富さ!
今回私が座りながらご紹介してきたのは、MODUS Compactのミドルバックアームチェア。背メッシュ張り。

先ずは大きく分けますと、

002670_wh_modus_2011MODUS Compact(モダスコンパクト)

002672_wh_modus_2011MODUS Medium(モダスミディアム)

002675_wh_modus_2011MODUS Executive(モダスエグゼクティブ)

という3タイプに分かれます。
どういう場所でおススメするか、なども含めてもう少し細かく見ていきましょう。

MODUS Compact(モダスコンパクト)
通常の実務におススメ!

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背もたれの高さ違いで3タイプに分かれます。さらにそれぞれ、アームの有無、背もたれがシート張り/メッシュ張り/ファブリック張りとお選び頂けます。
小柄な方にもおススメできますし、空間のイメージに合わせて張地や素材もお選び頂けるスタンダードタイプになります。

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サイズ・仕様など詳しくはこちらをご覧下さい

MODUS Medium(モダスミディアム)
役員クラスの方、体格が良い方におススメ!

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背もたれの高さ違いで2タイプに分かれます。アームの形状がU字型・革張りになり、素材もお選び頂けます。座面幅もコンパクトタイプよりも広く、機能はそのままに、よりゆったりと座って頂けるタイプです。

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サイズ・仕様など詳しくはこちらをご覧下さい

MODUS Executive(モダスエグゼクティブ)
社長・役員クラスの方、重役会議室、こだわりの書斎にも!

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背もたれの高さ違いで2タイプに分かれます。座面・背もたれ共に革張りのみで、他のタイプに比べ厚手のクッションを採用。まさにエグゼクティヴにふさわしい1脚となっています。

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さらに脚部がキャスターではないグライズタイプもご用意。カンファレンス(会議)の名の通り、会議室、特に重役会議室や大事なお客様をお通しするスペースにおススメします。

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サイズ・仕様など詳しくはこちらをご覧下さい

こんなタイプも!
MODUS キャンティレバータイプ
会議室や店舗、公共・商業施設などの窓口チェアとしてもおススメ!

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キャンティレバー(片持ち)タイプまでラインナップ。スタッキング(積み重ねること)もでき、機能性も高いタイプになっています。
*5脚までスタッキング可

サイズ・仕様など詳しくはこちらをご覧下さい

張地の種類も豊富です

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近年、仕事の形態ももの凄い勢いで変化してきています。オフィスに行かなくても自宅のリビング・ダイニングなどで仕事をする方も増えています。ことインテリアの視点で考えると、空間に調和したデザイン・色・素材を選びたいですよね。
ファブリック、レザーの種類も豊富に揃えています。
スマートに。シンプルに。いわゆる、ザ・オフィスチェア、ではないモダスチェアは、インテリア性も抜群です。

こんな方におススメ!
長時間(8時間~12時間ぐらい)チェアに座って仕事される方
美しいものが大好きな方
ビールよりワイン派の方
欧州車を愛してやまない方

女性スタッフ小西(身長:158cm、体重:秘密♡)にも座ってもらいました。私と比べるとこんな感じです。

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モダスコンパクト ミドルバックチェア
小ぶりなので、女性が座ってもしっくりきます。小西曰く、「背中から押される感じもあり、仕事するぞ!という気持ちにさせてくれます。ただアームに肘が届きません・・・・・」。アームの高さ調節ができないのが残念な部分ですが・・・・・実際アームに肘を乗せながらパソコンに向かうことはないかと思いますので、これも美しいデザインの一つだとご理解下さい。

まとめ

以前、「これが私のワーキングチェア」のブログでもご紹介しましたモダスチェア。国産モデル、海外モデルと今まで様々ワーキングチェアに座ってきましたが、私が一番しっくりきたのがこのモダスです。
座り心地、背中へのフィット感、そしてデザイン。私にとってはパーフェクトです。

え?モダスを一言で表すと、ですか?
「背中に吸い付くチェア」
です。

ワーキングチェアの正しい座り方講座

ヤマトヤ・ワイズカーサ 北名古屋本店
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ワイズカーサでは、「エルゴノミックアドバイザー(ハーマンミラー社認定資格)」による、ワーキングチェアの正しい座り方のレクチャーからオフィスのレイアウト・プランなどのご相談を承っています。

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