みなさん、こんにちは。ファブリック&アートギャッベ担当の眞野です。
私眞野が6月末にイランに実際に行ってみて見てきたこと・感じたことをみなさまお伝えしてきたレポートもいよいよ最終回となりました。
今回は、イランが世界に誇る最高峰の絨毯「ペルシャ絨毯」についてお話します。
さて、この方は誰かと言いますと…
なんと!イランの人間国宝級の方でペルシャ絨毯界の重鎮、エスファハーンの最も有名な絨毯工房の1つセイラフィヤーン工房の創始者モハンマド・セイラフィヤーン・バーボッダシュティー氏。御年92歳!
過去にはあの国連の本部に5m×5mの壮大かつとても美しい渾身のペルシャ絨毯を納め、世界中で数多くの賞も受賞し続けている由緒ある工房を築き上げた方です。
そんな現在も絨毯界を牽引し続けている方にお目にかかれるという、貴重で大変光栄な機会をいただきました。
自然の染料を使った草木染の糸で織った絨毯は、500年経っても色に深みが出て美しいままと彼は言います。
工房ものの絨毯は本物の証として、工房名もペルシャ文字で織り込まれています。
さて、みなさんはペルシャ絨毯にどんなイメージをお持ちでしょうか?
「値段が高い」「自分には無縁なもの」「柄が派手で古くさい」など…若い方を中心によく言われます(笑)。
意外と知られていませんが、アートギャッベはペルシャ絨毯の原型と言われているんです。
織り方の仕組みは、実は一緒なんですよ♪
では、どこがどう違うのか?
大きな違いは「糸の太さや織りの緻密さ・細かさ」「下絵があるか」「遊牧民の日用品か、王室・寺院に献上する芸術品か」などが挙げられます。
とにかく、ペルシャ絨毯は使用する糸が本当に細い!そして織りがめちゃくちゃ細かい!
そのため、出来上がるまでの時間がギャッベとは比べ物にならないくらい途方もなく掛かるんです!
2m×3mで緻密なものになると、6人掛かりで1日8時間、8年もかかるものもあるくらいなんですって‼
これだけの労力と技術と途方もない時間を費やし、芸術的な1枚が出来上がる。
「そりゃ、高い訳だ…」と滅多に立ち入ることを許されない工房を訪れ、ものすごく納得しました。
その後、各都市に点在する有名工房にいくつも訪れ、各工房それぞれ特徴ある美しい絨毯を社長自ら案内して下さるという、夢のような時間を過ごすことができ、アートギャッベだけでなくペルシャ絨毯の魅力にも惹かれました。
ちなみに、とってもめずらしくて一目惚れしたペルシャ絨毯を何枚か、有名工房からYAMATOYA Y’S CASAに連れて帰ってきてますので、ぜひ見にいらしてくださいね♪
すごく意外な組み合わせに思われるかもしれませんが、ペルシャ絨毯は色柄にもよりますが北欧モダンな空間にも意外と合うんですよ♪
私眞野がエスファハーンのダルダシュティー工房のショップに入った瞬間、出逢ってしまった運命の1枚は自宅のリビングにピッタリでした!
この絨毯は非売品の参考出品ですが、明日から開催の「アートギャッベの旅 展」で実物もご覧いただくことができます。
今回、絨毯のスペシャリストになるべく約3か月にわたり研修を受け、その一環でイランを訪れ、実際に現地で見て感じることができたことで、ファブリックの専門家としてだけでなく一人の人間として、より一段と見識が広がりました。
YAMATOYA Y’S CASAファブリック館ではこれからも絨毯・カーテンをはじめ、私共がお伝えしたいロングライフで上質なインテリアに合わせた気持ちのいいファブリックをスペシャリストの目線からセレクトし、ご提案していきます。
まずは明日から開催する、
想いを紡ぐアートギャッベ展 番外編「世界無形文化遺産のルーツをたどる アートギャッベの旅 展」
をぜひお見逃しなく‼
そして、これからさらに進化していくYAMATOYA Y’S CASAをどうぞお楽しみに‼
YAMATOYA Y’S CASA ファブリックマネージャー 眞野美由紀