みなさん、こんにちは。
ファブリック&アートギャッベ担当の眞野です。
ずいぶん時間が空いてしまいましたが、私眞野が6月末にイランに実際に行ってみて見てきたこと・感じたことをみなさまにお伝えするレポートの第3回目。
今回は世界にアートギャッベを広め続けている『ゾランヴァリ社』、その創始者であり「アートギャッベの父」といわれているレザ・ゾランヴァリ氏の自邸&ゾランヴァリ工場に招かれた時のことについてご紹介します。
みなさんは、イランの山奥に住む遊牧民の作る『アートギャッベ』が、どうしてこんな遠く離れた日本でこんなにも有名になったのかご存じですか??
もともとはギャッベはイランの遊牧民カシュガイ族の暮らすテントの床として、また嫁入り道具などの生活用具としてイラン国内で当たり前のように使われている絨毯に過ぎなかったといいます。
そのギャッベの魅力を見いだし、当時は化学染料に代わっていた染料を昔ながらの伝統的な草木染めの工法に戻し、ヨーロッパを始め全世界に「アートギャッベ」を紹介し、「ユネスコ世界無形文化遺産」となるまで育てあげたのが「アートギャッベの父」といわれる、ゾランヴァリ社のレザ・ゾランヴァリ氏なのです。
今回のイラン研修では、ゾランヴァリ社の壮大な工場・作業場・広大な倉庫・ショールーム、そして夜にはゾランヴァリ氏のご自宅に招かれるという、貴重な体験をすることができました。
では、まず初めにゾランヴァリ社の工場をご案内しましょう♪
まず、工場に入って初めに目に飛び込んできたのは羊毛の山!そして、遊牧民のおばあさんや若い女の子が丁寧に紡いだキレイな糸の山!山!山!
その糸を、天然の草木・実などを乾燥&粉末状にしたものを…
大きな染色釜で糸と一緒にグツグツ煮ます。スケールが大きく糸は重いし、あまりの重労働さにビックリです!!
カラフルな糸はイランの強い日差しでカラッと乾燥させ、一段と色鮮やかさを増します♪圧巻です!!
色とりどりの糸は、織り子さんの住むザクロス山脈の山奥のテントや村に運ばれます。
感性豊かな織り子さんの手によって、長い時間をかけて1枚のギャッベが絨毯として形となり、再びゾランヴァリ工場に戻ってきます。
さて、ここからが仕上げ作業です。ほつれにくくするため、裏側をワイルドにバーナーで焼き、トリミングしていきます♪
そして、ゴシゴシ「鍬(くわ)」で洗ってました(笑)。ブラシじゃないんですね…早速、私も体験です♪
そして、砂利を敷き詰めた広大な灼熱の大地に干します。なんと!屋根の上にも干します♪
その後、耳の部分を丁寧に仕上げ、検品をして完成です♪
こんな手間と時間のかかる工程を経て、丈夫で美しいアートギャッベは完成します。
完成したアートギャッベは、倉庫に集められ、私たちのもとに旅立っていきます。
今回のイランでは、こんなキレイなアートギャッベをたくさんGETしてきました♪
(この写真撮影の後もさらに増えてます!)
いまはイランからの船の中で、みなさんとの出会いを楽しみに日本に向かっているころです!
このイランでセレクトしてきたアートギャッベたちは、
9月28日(土)から始まる『想いを紡ぐアートギャッベ展 番外編 アートギャッベの旅 展』でお披露目予定です♪
今回は、イランから織り子さんも2人来店し、YAMATOYA Y’S CASA で織りの実演もしてくださいます!!
また、昨年放送された NHK BSプレミアム「世界遺産 時を刻む」で撮影に使用された、素晴らしいアートギャッベの展示会も同時開催します。
この又とない機会にぜひ遊びに来てくださいね♪みなさんのご来店をお持ちしております!!
さて、予想外に長くなってしまったので、とっても素敵なゾランヴァリ氏の自邸のお話はまた次回に…。次回の更新もどうぞお楽しみに♪