みなさん、こんにちは。
ファブリック&アートギャッベ担当の眞野です。
さて、今回も私眞野がイランに行ってみて、実際に見てきたこと、感じてきたことを、みなさまにご紹介したいと思います♪
先回に引き続き、イランの歴史や文化を感じる場所をご案内していきます。
イランでもっとも美しい広場といわれている、エスファハーンの「エマーム広場」。
繊細で美しいモザイクが幻想的な寺院(モスク)と、フランスを感じさせる芸術的な噴水、広場を取り囲む回廊のようなバザール。広場全体が世界遺産に登録されています。
モスクの中心に立って天井を見上げたときのモザイクの模様は、ペルシャ絨毯の中心にある円形のモチーフ「メダリオン」の起源になっているといわれています。
私がイランの旅を振り返って一番お気に入りだった場所が、この「エマーム広場」だったんです♪
特に、一番有名な↑上の青のモスク「マスジェデ・エマーム」よりも、私は同じ広場内にある小さいながらドームの天井の黄色がかったモザイクタイルがとにかく美しい「マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー」という完成までに17年もかかった400年前の王族専用の小さなモスクにとっても惹かれました。
なぜなら訪れた時間は計算された太陽の光により、天井に『羽を広げた孔雀』が現れる時間で…まさに奇跡&感動の瞬間でした!!
他にも街中には、重厚な歴史的建物やモスクや橋、緑や花がいっぱいの公園や広場、宿泊したホテルの美しい中庭など、想像以上に芸術的な場所がたくさんありました。
そういえばイランは花もとても綺麗で、特に「バラ」が有名なんですよ♪
ローズウォーターという特産品もあるくらいです。
テヘランやエスファハーンなど街中の広場や公園、道端でさえも緑があふれています。街のいたるところで毎日、朝から水まきをしている人の光景をよく目にしました。
きちんと手入れの行き届いた花木や庭はとても美しく、イランの人々の自然を愛する優しい国民性を垣間見た気がしました。
ちなみにイランのごはんは、厳格なイスラムの教えを守った食事です。
お酒は絶対NG!です。
主食はナンとタイ米。ナンにはチーズや生のトマト・キュウリ、くるみなどを合わせて食べます。
細長いハンバーグのような羊肉のケバブや鳥・牛のケバブ、たまに丸焼き魚、丸焼きトマトや生のたまねぎ、なすなど野菜の煮込み料理や謎の生香草もありました(笑)。
あと、スイカやメロンやミニリンゴ、ブドウやチェリーなど新鮮な果物もたくさん振舞われて、心配していた食事も毎日おいしくいただけました♪
さらにお酒の飲めないイランでは、食後のチャイ(お茶)が必ず出てきます。
先に激甘固形シュガーを口に含んでからアールグレイの紅茶を飲むのがイラン式。
昼間に気温が40度近くにもなる街中には激甘フルーツのフレッシュジュース屋さんやアイスクリーム屋さんが大繁盛です(笑)♪
そして、市民の台所 『バザール』。
とにかく、人・人・人!台車!!そして人!!!
迷路みたいな細い路地に、所狭しと専門店が連なり、活気にあふれています。
もちろん絨毯のお店や織物のお店もたくさんあります。どうやら区画ごとに大まかに同じジャンルの専門店が集まってバザールを形成しているようでした。
はぐれたら、確実に迷子になること100%のものすごく混沌とした場所でした!!
バザールの外の道では馬車が走っていたり、楽器を演奏していたり、木陰で昼寝をしている人がいたり…イランの生活に密着したリアルな一面を見ることができました。
これがいまのイランの建物・歴史・文化…街や遺跡で私が実際に見て感じた、率直な感想です。
ペルシャ絨毯は古くより都市で発展してきました。
代々のイランの王様やたくさんの人々が築きあげてきた歴史と文化。
その中で培われた繊細で研ぎ澄まされた感性と、受け継がれてきた技術を持った職人たちの手によって、途方もない時間をかけて1枚の美しいペルシャ絨毯は出来上がるんだと、イランの歴史や文化に実際に見て触れることで少しわかったような気がしました。
さて、今回で『イランの文化・建物編』は終了です。
次回はいよいよ 『イランから帰ってきました!!【その3】アートギャッベを求めて―ゾランヴァリ邸&工場を訪ねる編― 』 をご紹介します♪
ユネスコ世界無形文化遺産にも登録された遊牧民の伝統的な製法のギャッベを復活させ、全世界に届け続けるゾランヴァリ社。
その創始者レザ・ゾランヴァリ氏の自宅にお伺いしたときのこと、また工場で実際にアートギャッベが、「紡ぐ」「織る」以外の工程をどんな材料で、どのようにして出来上がっていくのかをダイジェストでお伝えしたいと思います。
次回のブログもどうぞお楽しみに♪